地域を支える生産者

2024年 12月 シイタケ生産者

原木椎茸の魅力を伝えたい

シイタケ生産者 

青木林産園 青木 皓司(42)さん

プロフィール

椎茸部会の一員。年間約5,000本の原木でシイタケを栽培しており、生シイタケ、乾燥シイタケをきっする黒部やインショップ、道の駅などに出荷している。趣味は地元の仲間と3人でバンド「おいしーず」を結成し、アコースティックギターを弾いたり歌を歌うこと。

知識や技術を深めるために

 23歳の時に勤め先を辞めて就農。父がもともとシイタケ栽培をしていたので、私も一緒に栽培するようになりました。その後栽培と並行して4年程度乾燥シイタケの会社に勤めながら、シイタケに関する知識を深めていきました。就農当初は毎年気候が違うので育たない時や失敗した時もありました。現在は「国産原木しいたけ生産者の会」の会員にもなっており、県外の生産者と意見交換をして栽培技術を高めています。

自然を活かした栽培

 現在栽培されているシイタケのほとんどは、菌床栽培が主流となっていますが、私は原木栽培にこだわっています。シイタケを培養するためのクヌギの木(ほだ木)は自分で育てたり大分県から購入し、年明けから春先に菌を打ち込みます。白猪山(しらいざん)の水と寒暖差を活かして生長したシイタケは、実が締まり肉厚に仕上がります。夏場の暑さや雨不足に対応するため、散水して木の中に菌回りをよくしています。今年の夏も猛暑で生育が遅れ気味で心配でしたが、順調に育ってくれました。また、クヌギの木はシイタケ栽培以外にも薪やカブトムシの産卵木として活用でき、役目を終えた後は土に還るので環境にやさしい栽培でもあります。

おいしいシイタケを広めたい

 たくさんの方々にシイタケに親しんでもらうため、予約制でシイタケ狩りやバーベキューも行ったり、贈答用シイタケの全国発送を行っています。お客さんの「美味しい」という言葉が何より嬉しくモチベーションになります。今年9月に米不足が話題となりましたが、その時、日本の農業を担う生産者不足や、食料自給率の低下を身近に感じ、新規就農者の育成が大事だと改めて感じました。これからも原木栽培のシイタケを継続して頑張りたいです。

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