地域を支える生産者

2024年10月 マコモタケ生産者

地域特産品の継続のために

マコモタケ生産者 八十六石まこもの集い
左から今井征男さん(80)、渡辺浩一さん(70)松本寿次さん(68)、横川惣吾代表(70)、羽口和彦さん(70)、中尾裕介さん(53)、浅尾和司さん(68)、浅尾みどりさん(66)、中川和雄さん(70)

プロフィール

平成22年に結成。現在会員13人が約2haで「一点紅」(いってんこう)など早生、晩生のさまざまな品種を栽培している。出荷時期は9月下旬~10月末で、きっする黒部、あぐりネット、ぬくいの郷、インショップでの販売ほか、津市内の道の駅での販売、学校給食にも出荷している。

地域農業活性化のために始まった栽培

 

 平成21年に、地域農業の活性化及び有望な転作作物の検討、耕作放棄地の解消を目的としたマコモの試験栽培が行われ、翌年に「八十六石(はちじゅうろっこく)まこもの集い」を結成しました。マコモの作付拡大と、販売促進による地域の活性化を目指し、活動しています。マコモはイネ科の多年草で、稲のように水田で栽培していて黒穂菌(くろぼきん)という菌が寄生することで根に近い部分の茎が肥大し、マコモタケができます。

 平成23年からは地元の小学生に地域の特産品への関心や、マコモタケを栽培する苦労、収穫できた時の喜びを感じてもらうため、食農教育にも取り組んでいます。春に苗の植付け、夏に生育観察、秋に収穫体験を行います。

栽培の苦労

 「八十六石まこもの集い」では、栽培時に除草剤を使用していません。そのため、除草作業をこまめにしないとすぐ草が生えてきてしまうという苦労はありますが、病虫害を防ぐことができるので苦労を惜しみません。

マコモを知ってもらうために

 

 マコモについて知ってもらうための対外的な活動として、葉をしめ縄に活用したり、葉の粉末をあられに加工したりしています。さらに長期保存できるような加工品を作る取り組みも行っており、現在、新たに奈良漬けを開発しています。このような取り組みの結果、最近では知名度が上がり、外部からの需要が高まっていて嬉しいです。また、津市や松阪市の学校給食のメニューに取り入れていただいて、直接届けた時に感謝していただけるのも嬉しいです。この需要のに応え続けるため、後継者育成にも取り組んでいきます。

 毎年10月頃には太郎生(たろお)多目的集会所で収穫祭を開催しています。収穫祭では、マコモタケを使用した加工品や、マコモタケのレシピを提案し、試食や販売を行っています。今年は10月14日(月)の10時から14時にに開催予定です。美杉のおいしいマコモタケをぜひ食べてみてください。

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