地域を支える生産者

2023年5月 ビワ生産者

2023年5月 ビワ生産者

ブランドとして品質のいいビワをつくりたい

ビワ生産者
本多 敏行さん(70歳)

プロフィール

約6aの面積で「茂木(もぎ)」「大房」「田中」など5品種を栽培。嬉野島田地区で「島田びわを育てる会」の会長を務めている。趣味はゴルフと薪割りで、ビワの生長具合を見るのが好き。

定年を機に始めたビワ栽培

 私の家は祖父の代からビワ農家で私が3代目になります。高校を卒業後、県外でサラリーマンとして働いていました。親が年齢的にもビワ栽培の継続が難しいこともあり、定年退職を機に実家に戻り就農しました。島田のビワは「茂木」や「大房」「田中」を中心に栽培されていますが、出荷時期が限られています。そこで、早生品種の「長崎早生」や、大粒の「なつたより」という品種の栽培に挑戦して短い出荷期間をできるだけ長くすることを目指して工夫しています。

日々試行錯誤の栽培

 就農して10年目になりますが肥料のやり方や、栽培方法に試行錯誤しています。例えば12月から1月の開花時期に摘蕾(てきらい)、摘花(てきか)という作業がありますが、ビワは寒さに弱いのでその作業をした方がいいのか、しないほうがいいのかまだ迷いがあります。今年の1月は10年ぶりに特に寒かったのでその影響を受けていました。ビワは天候に左右される果物です。収穫後から次の収穫までに肥料管理や袋掛けをしていいビワができるようにと丁寧な管理を心掛けています。また、今年は、鳥害に対し木をネットで覆って対策をする予定です。

ブランドの継続のために

 毎年6月の出荷時期になると、地元でビワ販売をする期間限定の兄弟市(おとといいち)という市場で直売しています。一度買っていただいたお客さまから「美味しかったので今年も買いに来ました」という言葉を頂くととても嬉しいです。ありがたいことに鈴鹿や熊野など遠方から来ていただくファンの方もいらっしゃいます。直売しているものはその日によって数が違うため、3年前から事前予約制をとり、兄弟市で受け取りをしてもらって買いに来ていただいた方に確実にお渡しできるように工夫しました。
 「島田びわを育てる会」は現在10戸の会員です。ビワを育てる手間や出荷時期が短いこと、生産者の高齢化など様々な理由で生産者が少なくなってきているのが現状です。一度途絶えると復活は相当難しいものだと思うので「島田びわ」のブランドを守るためにも会員として日々頑張りたいと思います。大粒で甘くみずみずしい島田のビワを是非一度食べてみてください。

 

購入を希望される方へ

5月中旬頃から「島田びわを守る会」事務局で受付していますので、TEL:0598-42-1263 へご連絡ください。

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