地域を支える生産者

2022年9月 水耕きゅうり生産者

新鮮なきゅうりを
消費者に届け続けたい

水耕きゅうり生産者
道風 耕一さん(46歳)

プロフィール

合計30aのハウスで水耕きゅうりを栽培。品種「ニーナZ」を中心に、よりハウスに合った品種の栽培を模索して毎シーズン新しい品種を栽培している。休みには子どもと一緒に遊んでリラックスしている。

父達が始めた水耕きゅうりを継いで

 父達「水耕胡瓜研究会」が始めた水耕きゅうり栽培を継いで10年が経ちました。父達が始めた当時、きゅうりの水耕栽培は今よりさらに全国的にも珍しく、前例がない中で部会が力を合わせてここまで続けてきたもので、自分もそのあとを継ぐことを決めていました。就農する前に流通について学ぼうと、いったんスーパーの青果担当として働いてから就農。父や他の部会員から技術を学びながらやってきました。

水耕栽培だからこその良さ

 9月から12月には抑制栽培、2月から6月には半促成栽培を行い、露地きゅうりが出回らない時期に2シーズン出荷しています。きゅうりが育ちやすいよう、ハウス内の気温や湿度の調整をまめに行っています。また、病虫害が発生してしまうと収量減になってしまうので、早期発見に努めています。ハウスは4棟ありますがそれぞれ環境が違うため、条件も変わってきます。よりハウスの条件に合うものを求めて、新品種を含め毎年3品種ほどを栽培するようにしています。
 水耕栽培なので、培養液の管理もとても重要です。培養液中のph(水素イオン濃度)やEC(肥料濃度)をバランスよく保つため、常に数値を気にしています。そうして作っているきゅうりはみずみずしく、“カリッ”とした歯切れの良いきゅうり本来の食感に仕上がります。

持続可能な農業を

 生産しているきゅうりは主に直売所やインショップへ出荷しています。なので直接消費者の方と話せる機会があり、「いつも美味しいよ」と言っていただけることが嬉しいです。
 最近、世界情勢が不安定なこともあり、肥料や燃料等の資材が高騰してきているのが痛手です。きゅうりの値段を上げればいいかもしれませんが、直接消費者の方に響いてしまうので、できる限りコストの削減も行いながら、新鮮で美味しいきゅうりを届け続けられるように努力を続けていきたいです。

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