地域を支える生産者

2024年9月 米生産者

データ化で効率よく高品質を目指す

米生産者
永﨑 聖也さん(25歳)(右) 楓人さん(23歳)

プロフィール

2年3作のブロックローテーションで米、麦、大豆をのべ約70haで栽培。米はコシヒカリを中心にもち米や飼料用米など合わせて8品種を栽培している。愛犬のちくわくんと遊ぶのが聖也さんの日々の癒しで、楓人さんは筋トレが趣味。

家族のために就農を決意

 もともと両親がメインで農業をしていましたが、母の病気をきっかけに、父から後を継いでほしいと言われ、勤めていた会社を辞めて4年前に就農しました。弟も同じように2年前に会社を辞めて就農し、一緒に農業をしています。慣れないことではありましたが、機械でする作業も多く、楽しんでやれています。

収量よりも高品質を目指して

 我が家で大切にしていることは「高品質のものを作る」ことです。毎日の水管理を徹底し、細かい除草作業も手で行うなど、手間暇かけています。また、従来のやり方も大事ですが、新しい技術が登場したらなるべく取り入れるようにしています。

 最先端の栽培管理支援システムである「ザルビオ」を取り入れた、いわゆる“スマート農業”も行っていて、衛星画像から各圃場の米の生長具合や地力、葉色、病気の発生などすべてスマートフォンで確認でき、それを家族間で共有して状態を把握しています。毎日の状態がデータで蓄積されていくので、今後の比較にも活用できます。また、ザルビオを取り入れる前から、圃場ごとの施肥量や収量、等級などすべて記録していて、それらも合わせて検討材料にしています。データ化することで効率よく高品質な作物が作れるように工夫しており、実際にわが家の米は一等比率が高い自信があります。効率化のために様々な農業機械も導入していますが、大切な仕事道具として長く使えるよう、メンテナンスにも力を入れています。

 これだけやっていても農業はやはり天候との戦いでもあるので、出来栄えは実際に収穫してみるまで分かりません。今年はカメムシが多いことが事前から予測されていたので、早い段階に防除を行ったため、現在被害はありませんが、気温が例年と異なっていたので、大きな影響がないことを祈るばかりです。

未来を背負う若い力を発揮して

 今はまだ父の存在が大きいですが、いずれはさらに反収を上げ、兄弟で力を合わせて親を超えられるような農家になっていきたいと思います。また、時代に合った農業ビジネスもやってみたいという想いもあります。可能性は無限大ですが、これからも家族のきずなで取り組んでいきたいです。

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