地域を支える生産者

2024年5月 茶生産者

「茶」から未「来」へ

茶生産者
茶来まつさか株式会社

代表取締役 中村 吉勝さん(56歳)
専務取締役 岡田 巧さん(54歳)
常務取締役 水平 智士さん ※写真には写っていない
(写真右上から時計回り)
岡田 健吾さん(26歳)
中村さん
岡田さん
島 悠太さん(28歳)
門 裕志さん(31歳)
水平 翔大さん(26歳)

プロフィール

松阪市飯南町で面積30haで茶を栽培。品種「やぶきた」を中心に3品種ほどを管理している。自社での販売や茶問屋への卸売りのほか、大手飲料メーカーにも原料として出荷をしている。

茶農家3軒で始まった会社

茶来まつさか株式会社は平成19年に、現在取締役を務める3軒の茶農家が集まって設立した会社です。「茶栽培を未来に繋げていくために」という想いのもと、栽培から加工、販売等を行っています。過去には関西茶品評会深蒸し煎茶の部で3年連続農林水産大臣賞を受賞したこともあります。ここ数年では若手の社員が増え、チームワークを大事に、協力し合って進めています。

「自然相手」でもデータ化で計画的に

当社では茶園を地区ごとに分け、土壌を分析してデータ化し、肥料の量や防除のタイミングを管理しやすくしています。また、作業の機械化を進めており、茶の摘採だけでなく耕起や施肥にも乗用の機械を取り入れることで、体力に自信がない人でも作業しやすいです。
 収穫で気をつけるのはできる限り適期に刈り取ることです。30haもあるので大変ではありますが、毎日茶園を巡回し、翌日にどのエリアを刈り取るか考えて段取りをしています。量と質のバランスを見て摘採のタイミングを見極めるのが茶園チームのプロの技です。そうして収穫してきた生葉を加工するのが工場チームですが、茶は自然物のためその日の天候によっても違いますし、茶園の場所によってもクセがあり、どのように加工するかは茶園チームからもらった意見や、茶葉を見たり触ったりしながら考えています。その日の加工を始めてから加減を決めるまで3時間かかることもあります。ですが自分の考えた通りに仕上がった時はとても楽しいですね。

「茶」を「未来へ」

農業は自然に左右され、休みなどもとりにくいイメージがありますが、社長を筆頭に昨年の実績を基にしながら、計画性のある運営に努め、働きやすい環境を作っています。社員数の少ない会社ですので、役員と社員の距離が近く、意見がしやすいのも良いところです。現在は茶園管理のノウハウを岡田専務から門さんへ、茶工場のノウハウを中村社長から私、島へと、役員がいない時でも会社を動かしていくことができるように技術を継承しています。放棄地になってしまった茶園もある中で、茶来まつさかが茶を守りながら地域を盛り上げていけるよう、これからも頑張っていきたいです。

※ お話は島さんに伺いました。

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